年金追納(学生納付特例)をするか否か

皆さんは、年金を満額納めていますか?

ここで言う年金は老齢基礎年金のことで、全期間である20~60歳までの40年間(480ヶ月)に支払った月数に応じて、将来受け取ることができる年金です。

 

式は以下になります。

年間受給額=老齢基礎年金の満額×納付月数÷480ヶ月

 

もし、満額納めていた場合は、79万5000円(令和5年度老齢基礎年金※)、大学院までの5年間(60ヵ月)を納付しなかった場合は、 7/8 (=87.5%)の額の69万5625円が受け取れる金額に相当します。現在の価値で年間約10万の差が生じます。

※年齢によって多少条件が異なります。詳しくは日本年金機構の情報をご確認ください。

https://www.nenkin.go.jp/index.html

 

私は学生時代に学生納付特例を申請して、大学院卒業までの5年分、約100万をまだ納めていません。ちなみに追納の期限は10年なので私はそろそろ期限が近いです。

 

追納をしていない理由としては、下記が挙げられます。

①入社して間もない頃の100万は大金

②追納は社会保険料控除の対象となる

③国に納めるべきか判断に迷う

 

①については、入社してからNISA(積み立てではない)で投資を始め、100万を運用に回した方が良いと判断したためです。追納が遅くなると支払い額が加算されますが、運用に回して得られる利益の方が大きいだろうと判断しました。

②については、年収が上がってきた頃の方が、税率が上がりやすく、社会保険料控除によって、払う税金を抑える効果がより効果的に働くと判断したためです。

③は超高齢化社会や政治の状況など、年金を払っておく意味があるのか吸われるだけではないのか、社会人を経験して、最終的に判断したかったためです。


単純計算をすると、年金受給開始から10年経てば追納分を回収できることになります。

ただし、資産運用を行った場合、全世界株式の平均利回りは6~7%と言われていますので、30年の運用と考えた場合下記になります。

1,000,000×(1.06)^{30}≒5,743,000

追納の有無を年間約10万の差で考えると50年以上年金生活しないと、回収しきれない計算になります(-_-;)

実際には、30年の間で円の価値、物価、年金の額も変わるので、何とも言えないとは思いますが。

 

年金について調べているうちに老齢基礎年金保険料の変遷の資料を見つけました。この資料を見ると、現在年金生活をしている人は、若いうちは数百円~数千円の投資で数万円の基礎年金をもらえており、驚くべき利益率ですね!・・・

国民年金保険料の変遷(日本年金機構HP資料より作成)

結論としては、複利効果による恩恵や年金受給開始年齢の引き上げ、日本への信用を考えると引っかかる部分もありますが、満額投資できるなら念のため追納は行おうと思っています(87.5%⇒100%)。ただし、最終的には別の決断をするかもしれません(笑)

 

ありがとうございました。